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医療・介護ニュース

がん対策基本計画、21年度内に中間評価へ-国の推進協議会、報告書作成に向けて議論開始

2020年10月19日 17:40

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 国のがん対策推進協議会は、現行の第3期がん対策推進基本計画の中間評価の報告書を、2021年度内に公表することを決めた。4期目の次期基本計画については、23年3月ごろの閣議決定を目指す。【松村秀士】

 中間評価のための指標は、がんに関する、▽年齢調整別死亡率▽検診受診率▽ゲノム医療中核拠点病院の数-などの全140項目。これらが、個別目標の達成に向けてどれほどの効果をもたらしているかなどの観点から、科学的・総合的に評価する。

 16日の同協議会のテーマは、「がん予防」。委員からは、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)接種の積極的勧奨の再開を前向きに検討すべきだとの意見や、アルコールをどの程度摂取すれば発がんリスクが高まるかなどを具体的に周知すべきだといった指摘があった。

 17年度から22年度までの現行計画で、国はがんに関する「予防」「医療の充実」「共生」を具体的な施策の柱に据え、これらを支える基盤を整備している。また、計画全体の進み具合を把握・管理するため、3年をめどに中間評価を行うとしていた。

 厚生労働省では当初、20年度内の中間評価の取りまとめを目指していた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、十分な議論ができなかったことから、その時期を21年度中に延期する。

出典:医療介護CBニュース