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医療・介護ニュース

コロナ流行期の超過死亡、4月が最多-国立感染症研究所が推定公表

2020年09月30日 15:40

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 国立感染症研究所は30日、新型コロナウイルス感染症流行期(1-6月)における超過死亡の推定をホームページで公表した。米国疾病予防管理センター(CDC)が用いるFarringtonアルゴリズム、欧州死亡率モニター(EuroMOMO)が用いるEuroMOMOアルゴリズムの両方で推定。Farringtonアルゴリズムによる推定では、「47都道府県(全国)の超過死亡の積算は191-4577」としており、最も多くの超過死亡が確認された月は4月(174-2598)だったとの見解を示している。【新井哉】

 1-6月の期間中、Farringtonアルゴリズムで、予測死亡数の95%片側予測区間(上限)を超える観測死亡数が認められた週が11都府県で検出された。11都府県の期間中の積算値に関しては、▽栃木(12-136)▽群馬(33-141)▽埼玉(7-390)▽千葉(50-247)▽東京(30-291)▽富山(16-109)▽愛知(6-211)▽大阪(7-272)▽奈良(18-127)▽徳島(4-92)▽香川(8-128)-としている。

 EuroMOMOアルゴリズムでも13都府県で検出されており、その積算値に関しては、▽茨城(12-203)▽栃木(21-189)▽群馬(40-229)▽埼玉(31-613)▽千葉(53-397)▽東京(77-647)▽富山(10-132)▽静岡(10-331)▽愛知(15-344)▽大阪(25-426)▽奈良(17-163)▽徳島(4-115)▽福岡(4-216)-としている。

 同研究所は、6月までのデータ分析について、超過死亡はすべての死因を含むため、今回観察された超過死亡は新型コロナウイルスを直接の原因とする死亡の総和ではないと説明。「新型コロナウイルス感染症を直接死因と診断され、(実際に)新型コロナウイルス感染症を原因とする死亡」「新型コロナウイルス感染症を直接死因と診断されず、(新型コロナ流行による間接的な影響で)他の疾患を原因とする死亡」といった内訳などの死亡の総和と解釈できるとしている。

出典:医療介護CBニュース