閉じる

医療・介護ニュース

全老健・東会長「老健の複合機能が医介連携の要に」-協会創立30周年式典で

2019年08月01日 20:30

印刷

 全国老人保健施設協会(全老健)は1日、同協会の創立30周年記念式典を開いた。東憲太郎会長はあいさつで、「これからは、介護業界で一致団結がより求められる。団結することで医療業界とも円滑に連携を取ることができる」などと述べ、医療と介護双方の機能を持つ介護老人保健施設(老健)の存在価値を強調した。【吉木ちひろ】

 2018年度介護報酬改定で、老健は一定の在宅復帰・在宅療養支援機能を持つ施設の基本報酬が「基本型」となり、下位区分に「その他型」が新設された。東会長は、これに関連して「周りに特養や介護医療院や介護サービスのない所で、どうすればいいんだという声も耳にする。そういう所にこそ老健が活躍すべき場がある」と指摘。介護老人福祉施設(特養)・介護医療院に類似した役割や、訪問・通所リハビリの機能など「過疎地域でも老健が1つあれば結構なことができる」と、地域事情に応じた対応が可能であることを老健の強みとした。一方で、施設としての役割が在宅復帰・在宅療養支援機能であることが強調された報酬体系について「“上に行ける”(仕組み)。より高い機能を持った施設を目指せる」と前向きな受け止め方を示した。

 また、18年度介護報酬改定では、基本報酬の上位類型である「在宅強化型」や「在宅復帰・在宅療養支援機能加算」の算定要件に、ほかの施設類型にはない「地域貢献活動」が加わったことも「国や国民の期待」と強調した。具体的には、市町村の総合事業など、介護予防の領域に参画することを挙げた。

出典:医療介護CBニュース