閉じる

医療・介護ニュース

15-19歳コロナ感染症例、行動範囲の広さ反映-国立感染症研究所

2020年09月25日 16:10

印刷

 国立感染症研究所はこのほど、感染症発生動向調査(NESID)に届出された20歳未満の新型コロナウイルス感染症例のまとめを公表した。「19歳は18歳以下の2-3倍の報告数があり、15-19歳群の推定感染源には就職やアルバイトを含めた行動範囲の広さが反映されていた」などとしている。【新井哉】

 2月1日から5月28日までにNESIDに届出された新型コロナウイルス感染症のうち、自治体により確認済みの20歳未満例(患者、無症状病原体保有者の両者を含む)についてまとめたもので、5月29日に導入された新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)の症例は含まれていない。

 0-14歳の感染者は425例で、患者が290例(68.2%)、無症状病原体保有者が135例(31.8%)だった。感染者は0-14歳の全年齢に認められたが、0歳(44例)と1歳(50例)が多かった。記載があった患者の推定感染源は、家庭内が193例で最も多かった。保育士・学童保育の職員(14例)、検査陽性者と接触(9例)、習い事の先生(3例)などもあった。

 15-19歳の感染者は252例で、患者が208例(82.5%)、無症状病原体保有者が44例(17.5%)だった。0-14歳と比べて「患者の割合が高かった」と指摘。推定感染源は、未記載・不明(99例)を除くと、家庭内(同居人)が63例で最も多く、以下は、海外(17例)、職場(10例)だった。

 重篤な肺炎を呈した例は、0-14歳ではなく、15-19歳は2例だった。0-19歳の死亡例はなかった。感染源に関しては「社会全体が『ステイホーム』の間、小児が最も長い時間接するのは家族と考えられ、そのため最多感染源が家族であった可能性がある」としている。

出典:医療介護CBニュース