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医療・介護ニュース

PCR等検査施設の増設「必要」、都道府県医師会の8割

2020年09月18日 16:25

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 日本医師会(日医)は17日、都道府県ごとのPCR等検査の検査対応能力に関する調査結果を公表した。8月21日-9月14日に47都道府県医師会を対象に回答を募ったもので、検査を実施する施設数が「不十分」だと回答したのは15.6%だった。春先と比較すると検査施設の充足が進んでいるものの、都道府県医師会の8割は「増設が必要」としている。【吉木ちひろ】

 日医は、医師が必要だとした場合にPCR等検査や抗原検査が確実に実施できる体制を構築するため、公的検査機関等の増設や検体輸送体制の整備、医療計画への新興・再興感染症対策の追加などを国に求めてきた。同調査は、これらの要望のフォローアップを目的として実施したもの。一部で厚生労働省の統計データなども活用して分析を行っている。

 それによると、人口10万人あたりのPCR等検査実施可能施設数は、20施設を超える自治体から1施設以下の自治体までばらつきが見られた=グラフ=
日医の公表資料より

 「医師が必要と認めたPCR等検査を実施するにあたって現在の施設設置数で十分か」との問いに対しては、回答のあった45都道府県医師会のうち、「現時点では対応可能であるが、今後を考えると増設が必要である」が29医師会(64.4%)、「現時点では対応可能であり、今後も現在の設置数で対応可能」が9医師会(20.0%)、「現時点でも不十分であり、さらに増設が必要である」が7医師会(15.6%)だった。

 また、現時点で施設数が十分とした都道府県医師会では人口10万人あたりのPCR等検査実施可能数施設が12.5施設だった一方で、現時点で不十分と回答した所では3.2施設にとどまっていた。

出典:医療介護CBニュース