閉じる

医療・介護ニュース

手足口病大流行、東京と埼玉で最多の患者報告数-早めに受診の呼び掛けも

2019年08月01日 12:45

印刷

 首都圏で手足口病が大流行している。東京都と埼玉県の7月22日から28日までの週の患者報告数は、現行の調査が始まった1999年以降で最も多かった。埼玉県は「大きな流行」になっているとし、体調が優れない時は、医療機関に電話で相談の上、早めに受診するよう呼び掛けている。【新井哉】

 この週の東京都の患者報告数は、前週比約23%増の18.73人で、13週連続で増えている。千代田保健所管内を除く全保健所管内で警報基準値(5.0人)を上回っている。

 保健所管内別では、多摩小平が35.07人で最も多く、以下は、荒川区(32.25人)、台東(28.75人)、八王子市(28.64人)、中野区(27.5人)、多摩立川(26.86人)、多摩府中(23.3人)、町田市(22.63人)、大田区(21.08人)、文京と西多摩(共に20.75人)、南多摩(20.67人)、中央区(20.0人)などの順だった。 埼玉県の患者報告数は、前週比約10%増の25.39人。全保健所管内で警報基準値を上回っており、同県は「坂戸保健所管内で大きく増加し、熊谷保健所管内からの報告が多い」としている。

 神奈川県内でも手足口病が猛威を振るっている。川崎市は、この週の患者報告数(21.0人)について、「前週(19.94人)から横ばいで、例年よりかなり高いレベルで推移」していると指摘。横浜市の患者報告数も前週比約2%増の17.1人で、警報基準値の3倍超となっている。

 千葉県の患者報告数は、前週比約4%減の16.45人となったが、全保健所管内で警報基準値を上回っている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース