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医療・介護ニュース

PCR等検査体制の全国的な実態調査を実施-日本医師会

2020年08月20日 16:25

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 日本医師会(日医)の中川俊男会長は、PCR等検査体制の拡充・充実に向けた国への働き掛けについて19日の定例記者会見で説明した。保険適用によるPCR等検査の取り扱いの明確化を求める提言内容の実現に向けて、週内にも各都道府県におけるPCR等検査の対応能力などに関する実態調査を始める。【吉木ちひろ】

 中川会長は会見で、6日から政府・与党や超党派の「医師国会議員の会」を訪問し、5日に公表した7項目(保険適用によるPCR等検査の取り扱いの明確化と患者負担金の公費による措置など)の提言の内容について伝えたことを説明。「医師国会議員の会」はその後18日に、PCR等検査の行政委託契約について、事後契約を可能とすることを明確化することなどを盛り込んだ提言書を加藤勝信厚生労働相に提出しているとした。

 また、中川会長自身も7日に加藤厚労相と意見交換を行い、「PCR等検査を実施できる体制を構築したいという思いは同じ」であることを確認し、その具体的な方法について釜萢敏常任理事らを中心に、厚労省担当部局との協議を開始したとした。

 中川会長によると医療現場からは、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)による報告の際に入力内容が多いことから、負担軽減を求める声が上がっているという。今後は、この点についても政府に対して改善を求めていく方針。

 日医の提言では、検体搬送体制の整備や臨床検査技師の適切な配置などについても財源の確保などを求めている。これを進めるため、各都道府県における検査が実施可能な機関の充足状況と、実施機関が増やせない場合の理由について実態調査を行うという。

出典:医療介護CBニュース