2020年07月29日 19:45
日本医師会(日医)は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が全国で拡大傾向にあることについて、29日の定例記者会見で見解を示した。中川俊男会長はPCR検査の迅速化や実施範囲の拡大を求め、日医として提言をまとめる方向で検討中であることなどを説明した。一方で、検査体制の拡充に伴い明らかになる新規感染者数の増加について、現状よりも詳細な分析に基づいた対応が必要だと指摘した。【吉木ちひろ】
日医は15日の定例会見で、「新型コロナウイルス感染症対策再強化宣言」をして一般国民に対して「3つの密」を避けることなどを呼び掛けていた。しかし、全国の新規感染者数は28日時点で981人と15日の450人の倍以上が確認されている。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の構成員でもある釜萢敏常任理事は、こうした現状について、「引き続き注視が必要」と述べた上で、「新規感染者数の内容をより細かく分析する必要がある」と指摘した。
具体的な分析を求めるのは、ウイルスの2次感染が起こりやすい条件など。PCR検査の結果から予測されるウイルスの排泄量やウイルスの不活性化を示すCt値が重要な指標になるとの考えを示し、国に検討を求める。
また、釜萢常任理事は、医療機関における感染への懸念を払拭する取り組みとして日医が準備を進めてきた「みんなで安心マーク」の発行への流れについても説明した。これは、感染防止対策を実施していると申告した医療機関に対して、会員非会員を問わず日医が発行するもの。医療機関の入り口に掲示することなどで地域の患者らに来院を呼び掛ける。感染防止対策の実施状況を確認するチェックリストの内容は厚生労働省などと調整中で、来週中にもシステムの稼働を予定しているという。マークを交付した医療機関のリストについても日医のウェブサイトで公表する方針。
日医は15日の定例会見で、「新型コロナウイルス感染症対策再強化宣言」をして一般国民に対して「3つの密」を避けることなどを呼び掛けていた。しかし、全国の新規感染者数は28日時点で981人と15日の450人の倍以上が確認されている。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の構成員でもある釜萢敏常任理事は、こうした現状について、「引き続き注視が必要」と述べた上で、「新規感染者数の内容をより細かく分析する必要がある」と指摘した。
具体的な分析を求めるのは、ウイルスの2次感染が起こりやすい条件など。PCR検査の結果から予測されるウイルスの排泄量やウイルスの不活性化を示すCt値が重要な指標になるとの考えを示し、国に検討を求める。
また、釜萢常任理事は、医療機関における感染への懸念を払拭する取り組みとして日医が準備を進めてきた「みんなで安心マーク」の発行への流れについても説明した。これは、感染防止対策を実施していると申告した医療機関に対して、会員非会員を問わず日医が発行するもの。医療機関の入り口に掲示することなどで地域の患者らに来院を呼び掛ける。感染防止対策の実施状況を確認するチェックリストの内容は厚生労働省などと調整中で、来週中にもシステムの稼働を予定しているという。マークを交付した医療機関のリストについても日医のウェブサイトで公表する方針。