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医療・介護ニュース

「見ざる 言わざる 効かざる」ポスターを追加-国立国際医療研究センター、薬剤耐性が治療影響も

2020年07月06日 12:35

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 国立国際医療研究センターはこのほど、啓発用ポスターに「見ざる 言わざる 効かざる」などのフレーズを盛り込んだ薬剤耐性(AMR)に関するポスターを追加した。体内で薬剤耐性を持った病原菌が増えると、「治療や手術の際に影響することがあります」としている。【新井哉】

 このポスターでは、薬剤耐性について、感染症の原因となる細菌に抗菌薬(抗生物質)が効かなくなると説明。具体的な留意事項として、▽処方された抗菌薬は最後まで飲み切る▽抗菌薬をあげたりもらったりしない▽風邪のウイルスに抗菌薬は効かない-などを挙げている。

 この問題を巡っては、AMR臨床リファレンスセンター(国立国際医療研究センター病院)が、「自粛生活は”薬がない”未来の疑似体験⁉ 薬剤耐性菌で新型コロナと同じ状況に」と題したプレスリリース(6月25日付)を出し、薬剤耐性菌の拡大がさらに進めば、今回の新型コロナウイルスと同様な「薬がない」という状況が世界中で起こると予想されていることを取り上げ、「薬剤耐性菌の問題は、新型コロナウイルスと同じように、あるいはそれ以上に人々を不安にさせ、死亡者が増え、世界経済を低迷させる可能性がある」といった見解も示していた。

出典:医療介護CBニュース