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医療・介護ニュース

コロナ第2波備え医療体制拡充など多面的に検討-東京都、7月に対策全体像まとめる

2020年06月12日 15:25

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 東京都は11日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、新型コロナウイルス感染症の第2波に備え、庁内に感染症対策検討チームを設置し、感染状況の把握・分析や検査・医療体制の拡充など、感染症全般にわたる多面的な検討を進めることを明らかにした。7月に第2波への対策の全体像をまとめる方針だ。【新井哉】

 医療提供体制に関しては、▽重症度や患者の特性に応じて患者を受け入れる医療機関の指定(6月中に重点医療機関20病院)▽中等症患者用の感染症専用医療機関の確保に向けた取り組みの推進▽院内感染防止対策の強化(感染防止動画・ガイドラインの作成、専門家による感染防止状況のチェック)▽現場を離れている看護師を迅速に確保できる仕組みの構築-などを検討事項に挙げている。

 検査体制に関しては、「感染の再拡大期において、必要な検査や診療を誰もが迅速に受けられる十分な体制を確保する」としており、「PCR検査の充実(1日当たり処理能力1万件)」や「オンライン診療体制の拡充とICTの更なる活用」などを検討する見通し。

 新型コロナウイルス感染症患者の受け入れなどを担っている都立病院を巡っては、都立松沢病院(世田谷区、精神科808床、一般 90床)が6日、病棟で看護ケアに従事していた看護師が新型コロナウイルス陽性と判定されたと発表。院内で新型コロナウイルス感染症が発生した都立墨東病院(墨田区、一般719床、精神科36床、感染症10床)では一時診療体制を縮小しており、厚生労働省クラスター対策班などの助言を踏まえ、院内における感染者の把握や感染防止対策を強化している。

出典:医療介護CBニュース