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医療・介護ニュース

インフル死亡把握システム、コロナ影響評価できず-国立感染症研究所がホームページに「Q&A」掲載

2020年05月25日 17:05

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 国立感染症研究所は24日、インフルエンザ関連死亡迅速把握システムに関する「Q&A」をホームページに掲載した。2019-20年シーズンは東京で超過死亡が発生しているように見えるなどの質問を取り上げ、東京では過去3シーズンにわたって超過死亡を認めていると回答したり、このシステムで新型コロナウイルス感染症の影響を評価することはできないと答えたりしている。【新井哉】

 超過死亡に関しては、「インフルエンザが流行していなかったと想定したときの死亡者数(総死亡者数や肺炎死亡者数)と範囲を統計学的な手法を使って推定し、実際の死亡者数と比較することでそのシーズンのインフルエンザによる死亡者数を推定したもの」と説明している。

 「ベースライン」と「閾値」についても説明している。「ベースライン」については、インフルエンザが流行していなかった場合に想定される死亡数、「閾値」については、その起こり得る範囲を意味していると記載。「ベースライン」と「閾値」は前シーズンまでのデータに基づいて計算されるため、毎年変化していると記載した。「実際の死亡数」が「閾値」を超えると、インフルエンザが流行しなかった場合に想定される死亡数を上回る死亡が発生したと判断されるという。

 全国の対象都市の合計ではシーズン中の「実際の死亡者数」が「閾値」を超えることはなく、超過死亡は観察されなかったが、東京では過去3シーズンにわたって超過死亡を認めていると説明。「実際の死亡数」については、「過去3シーズン並みか、やや低い傾向」にあるとしている。

出典:医療介護CBニュース