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医療・介護ニュース

地域の中核病院で医師不足の声も-高知県が医師確保計画を公表

2020年04月28日 19:25

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 高知県はこのほど、医師確保計画を公表した。人口10万人当たりの医師数は年々増え、2018年末では全国で3番目に多い316.9人となっているが、10万人当たりの病床数が全国で最も多いため、病院の病床当たりの医師数が少ない状況で、「地域の中核的な病院において医師不足の声」が生じているという。【新井哉】

 計画では、二次医療圏ごとの医師数の状況も取り上げている。02年から18年までの二次医療圏ごとの推移を見ると、中央医療圏が11.6%増加したが、それ以外の医療圏では減少しており、県中央部への一極集中が加速。中央医療圏の中でも、高知市と南国市を除く地域では19%減となっていることを取り上げ、医療圏内の偏在も明らかにしている。

 初期臨床研修医の状況については、これまで県と関係機関が進めてきた医師確保の取り組みなどにより、「近年の初期臨床研修医の採用数は増加傾向」となっている。しかし、県内の初期臨床研修医が県内で引き続き働く割合は7-8割程度にとどまっており、18年度に開始された新専門医制度での専攻医登録者数も「年によって大きく変動」していることを説明。また、診療科別の専攻医採用数も示しており、19年は18年と比べて、精神科や整形外科、産婦人科、救急科などが減っていた。

出典:医療介護CBニュース