新潟県はこのほど、「新潟県再犯防止推進計画（社会復帰支援計画）」の案を公表した。計画期間は2020年度から25年度まで。県内の覚せい剤取締法違反による検挙者数のうち、同じ罪名の再犯者が6割近くを占めていることなどを取り上げ、薬物依存症者への治療・支援の体制整備を進めていく必要があるとしている。【新井哉】

　計画案では、薬物事犯者について「犯罪をした者等であると同時に、薬物依存症の患者である場合もある」と説明。薬物依存症からの回復に向けた治療・支援を継続的に受けさせる必要があるため、専門医療拠点の選定や相談拠点の設置を進める。

　また、高齢・障害者であっても福祉の支援を求めない人や、本人が自覚していない障害者、認知症と思われる人に対する支援体制が不十分といった課題があることを挙げ、支援体制の整備や刑事司法関係機関、民間の協力者らと地域の連携ネットワークを構築する方向性を示している。