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医療・介護ニュース

新型コロナウイルス、乗客の全数検査の可否示さず-厚労省がQ&A掲載、「個別下船」には否定的見解

2020年02月12日 17:20

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 厚生労働省は12日、「新型コロナウイルスに関するQ&A(発生状況や行政の対策)」(12日時点版)をウェブサイトに掲載した。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客に対する全数検査については、実施の可否を示さなかった。新型コロナウイルスに感染していないことが明確な乗員・乗客の「個別下船」に関しては、否定的な見解を示している。【新井哉】

 「Q&A」では、「乗客に、早く全数検査をして無症状病原体保有者と区別するべきではないでしょうか」との問いに対し、「クルーズ船でのPCR検査については、検査キットの数や処理能力を踏まえ、まず、優先度が高い方に検査を実施してきており、新たに呼吸器症状や発熱の症状を示している方やその濃厚接触者、80歳以上の方で体調の優れない方などに、検査を進めるべく対応している」との回答を掲載したが、「無症状病原体保有者と区別すべき」との問いに対する明確な回答を示していない。

 「個別下船」に関しては、50人以上から陽性反応が検出されたことを踏まえ、検疫済証や仮検疫済証を交付する段階ではないとの見解を提示。乗客から改善が求められている「船内での生活環境」に関しては、医師による健康チェックの実施や、医薬品・日用品などについて要望を厚労省が取りまとめて支給していることに触れたが、生活環境が改善されているかどうかの判断は示さなかった。

出典:医療介護CBニュース