閉じる

医療・介護ニュース

自殺対策、精神科と一般科の連携図る-山梨県が計画の素案を公表

2020年01月28日 20:30

印刷

 山梨県は27日、「山梨県自殺対策推進計画」(2020-24年度)の素案を公表した。「精神疾患においては精神症状を訴える前に身体症状があることも多い」と指摘。一般科と精神科の連携を図るほか、県内の精神科医療を担う医師の確保に努める方向性を示している。【新井哉】

 素案によると、県内で発見された自殺者は、02年以降、10年連続で300人を上回っていたが、12年以降は大幅に減少し、18年は204人となっている。ただ、18年の自殺死亡率(10万人当たりの自殺者数)は25.0となっており、全国で最も高いという。

 こうした状況などを踏まえ、素案では、医療体制の充実やハイリスク地・ハイリスク者の対策強化、心の健康づくりの推進などを施策の柱にしている。

 医療体制に関しては、身体科と精神科の連携体制を構築する必要性を明記。具体的には、「消防隊と身体科救急窓口等の関係機関と連携し、身体処置終了後、必要時には精神科につなげる」などと記載している。

 また、精神科医療機関や消防機関などの委員で構成する「山梨県メディカルコントロール協議会精神部会」で、傷病者の搬送受入状況について検証を行うとしている。

出典:医療介護CBニュース