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医療・介護ニュース

医業利益率、一般病院は0.6ポイント増-福祉医療機構、18年度経営状況分析

2020年01月28日 19:15

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 福祉医療機構(WAM)が公表した2018年度の病院の経営状況分析によると、医業収益対医業利益率(医業利益率)は一般病院が前年度に比べて0.6ポイント増の1.8%、療養型病院は0.5ポイント増の5.2%、精神科病院は0.9ポイント増の2.8%で、いずれの類型でも上昇した。一方、赤字病院の割合は、精神科病院で減ったものの、一般病院でほぼ横ばい、療養型病院で1.9ポイント上昇した。【松村秀士】

 WAMは毎年度、貸付先から提出された財務諸表データを用いて病院の経営状況を分析・報告している。18年度の病院の経営状況分析では、一般病院689、療養型病院441、精神科病院242の施設を集計した。

 類型別の赤字病院の割合は、一般病院が36.6%(前年度比0.1ポイント減)、療養型病院が24.0%(1.9ポイント増)、精神科病院が27.7%(1.8ポイント減)。

 WAMは、「医業利益率の動きはあくまで平均化したものであり、個々の病院でみると黒字から赤字への転落が療養型病院を中心に少なからず起こっていることが推察される」としている。

 一般病院の1床当たりの医業収益は2,158万9,000円で、前年度に比べて2.8%増となり、医業費用の伸びの2.3%増を上回った。入院単価の上昇が、病床利用率の低下を補った。医業費用については、薬価の引き下げの影響などによって医療材料費が全体の20.8%で0.4ポイント低下した。

 療養型病院の1床当たりの医業収益は、入院単価の上昇などによって0.3%増の1,043万円。一方、医業費用は患者当たりの従業員数が増えたことにより、人件費率が0.2ポイント増の60.0%となった。

出典:医療介護CBニュース