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医療・介護ニュース

薬物依存症者支援、関係機関の情報共有など促進-愛媛県が再犯防止推進計画の素案公表

2020年01月21日 20:35

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 愛媛県はこのほど、「愛媛県再犯防止推進計画(仮称)」の素案を公表した。素案では、薬物依存症者に対する支援について、「地域において、相談から治療、回復支援に関係する機関の情報共有と連携の促進を図る」とし、薬物依存症者とその家族が適切な支援を受けることができる体制を構築する方針を掲げている。【新井哉】

 素案では、2017年の県における薬物犯罪の検挙人員(117人)のうち、覚せい剤取締法による検挙人員(102人)が最も多いことを指摘。薬物事犯者は、薬物依存症の患者である場合が多いため、回復に向けた治療・支援の継続が必要だが、「刑事司法手続き終了後も途切れることのない支援につなげることが困難な実態」があるとしている。

 こうした状況などを踏まえ、素案では、薬物依存症の当事者が、その居住する地域にかかわらず、適切な治療を受けられるように専門医療機関・治療拠点機関の選定に努め、医療提供体制を整備する方向性を示している。

 また、自立支援医療(精神通院医療)制度に基づき、薬物依存からの回復のために通院医療を受ける際に必要な通院・往診・デイケア・訪問看護・薬代などの医療費について、「所得に応じた負担軽減」を行うとしている。

出典:医療介護CBニュース