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医療・介護ニュース

働く高齢者にメンタルヘルスケアや保健指導を-厚労省が有識者会議の報告書公表

2020年01月17日 19:30

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 厚生労働省は17日、「人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に関する有識者会議」の報告書を公表した。働く高齢者に関する「健康保持増進措置」については、健康診断や体力チェックの結果に基づき、メンタルヘルスケアや保健指導などを実施する必要性を挙げている。【新井哉】

 報告書では、高齢者が働きやすい職場環境の実現に向け、事業者は、高齢者の就労状況や業務内容などの各事業場の実情に応じて、▽職場環境の改善▽健康や体力の状況の把握▽健康や体力の状況に応じた対応▽安全衛生教育-などの事項に取り組む必要があるとしている。

 例えば、働く高齢者の健康や体力の状況の把握に関しては、「雇入時及び定期の健康診断を確実に実施する」と記載。また、地域の健康診断なども活用し、「働く高齢者が自らの健康状況を把握できるようにすることが望ましい」としている。

 体力チェックによる状況の把握にも言及しており、具体的な方法として、介護予防の取り組みで行われる加齢による心身の衰え(フレイル)のチェック項目などを導入するよう促している。

 「健康保持増進措置」については、メンタルヘルスケアや保健指導などの実施に加え、「保健師や専門的な知識を有するトレーナー等の指導の下で身体機能の向上又は回復に継続的に取り組むことが有効である」としている。

出典:医療介護CBニュース