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医療・介護ニュース

入院時食事療養費に関する帳票を簡素化へ-中医協・総会がおおむね了承

2019年12月09日 20:00

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 厚生労働省は6日の中央社会保険医療協議会・総会で、患者ごとの栄養管理などが行われていれば、入院時食事療養費などに関する帳票を簡素化することを、2020年度診療報酬改定の論点に挙げた。医療従事者の業務負担の軽減などを図るための提案で、これに対して、委員から異論は出なかった。【松村秀士】

 患者の栄養管理については、100床以上の病院では栄養士1人、特定機能病院では管理栄養士1人以上を配置することが医療法で規定されている。

 「入院基本料等の通則」では、患者の入院時に栄養管理手順に基づいて、管理栄養士らが患者ごとに栄養状態を評価した上で、必要に応じて栄養管理計画書を作成して適切な栄養管理を実施することとされている。

 そのため、6日の総会で厚労省は、医療従事者の業務負担の軽減や効率化を進める観点から、電子データが保管されていたり、患者ごとに栄養管理が実施されていたりする場合、入院時食事療養費で求めている帳票などについて、簡素化する方向で検討することを論点に挙げた。

 具体的には、栄養管理体制を備えている病院では栄養管理手順に基づいて管理栄養士らが患者ごとの栄養管理を行っていることから、集団として栄養管理を行う上で必要な帳票については、「必ず備えるべき帳票」から除外するという提案。有床診療所では、栄養管理実施加算を算定していれば、除外の対象となる。

 ただし、栄養管理体制が整備されていない病院や、同加算を算定していない有床診療所は、帳票の作成などが従来通り必要となる。

 また、電子カルテやオーダリングシステムなどで電子的に必要な情報が作成・保管されている場合、「紙での保管は不要」とすることも案として示した。

出典:医療介護CBニュース