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医療・介護ニュース

新たな食事摂取基準で来月に研修会-正しい理解と活用促す 厚労省

2025年01月22日 14:00

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 厚生労働省は、2025年度から適用する「日本人の食事摂取基準」に関する研修会を2月に実施する。この新たな基準を用いて栄養評価や栄養管理を効果的に行っていくためには基準への正しい理解と適切な活用が求められるとし、栄養管理業務に携わる医療・介護・行政関係者らの参加を呼び掛けている。【松村秀士】

 研修会は、同月9日に神戸サンボーホール(神戸市中央区)、11日には東大・安田講堂(東京都文京区)で午後2-5時に開催する。「日本人の食事摂取基準」(2025年版)の策定に関する厚労省の検討会で座長を務めた佐々木敏氏(東大名誉教授)を講師として呼ぶ。

 参加の対象は、主に医療機関や介護施設・事業所、行政の関係者で、定員は各会場で800人程度。申し込みが定員を上回った場合は抽選とする。

 参加の申し込み期間は、1月27日の午前9時-2月4日の午後6時。厚労省では、研修内容の動画を3月ごろ公開する予定。

 「日本人の食事摂取基準」は、科学的根拠に基づく栄養政策を推進する際の基礎となるもので、厚労省が2004年10月に初めて策定した。それ以降は5年ごとに見直され、24年11月22日に2025年版を官報で告示した。新たな基準は同年4月1日から適用する。

 この食事摂取基準はまた、医療機関や介護施設などの管理栄養士や医師らが健常者や傷病者の栄養・食事管理、栄養指導などに活用できるため、厚労省は基準を正しく理解するよう促している。

 厚労省の検討会が24年10月に公表した報告書では、新たな基準として食物繊維は成人で従来よりも1グラム多い1日当たり25グラム以上摂取するよう推奨している。

 また、主に給食管理の際に参照すべき「推定エネルギー必要量」(1日当たり)は、身体活動レベルが普通の「18-29歳」の男性の場合は2,600キロカロリー、「30-49歳」なら2,750キロカロリー、「50-64歳」では2,650キロカロリー。

 一方、身体活動レベルが普通の女性の場合、「18-29歳」が1,950キロカロリー、「30-49歳」は2,050キロカロリー、「50-64歳」では1,950キロカロリーを1日当たりのエネルギー必要量としている。

出典:医療介護CBニュース