石破茂内閣が1日に発足したことを受けて、日本医師会の松本吉郎会長は2日の定例記者会見で、「地域から中央へ」をテーマに、石破首相と一体となって地域医療を守っていく考えを示した。また、厚生労働大臣に福岡資麿氏が、財務大臣に加藤勝信氏が就任したことについて、共に社会保障分野に深く関わってきた経歴があり、「大変心強く感じている」とコメントした。【渕本稔】

　今回初入閣を果たした福岡厚労相はこれまで、自民党の厚生労働部会長や国民医療を守る議員の会の幹事長などを務めた。加藤財務相は厚労相を3度経験したほか、自民党では社会保障制度調査会長や国民医療を守る会の会長などを務めた。松本会長は、「共に厚生労働分野に精通した方」だと期待感を表した。

　また石破首相は、「物価に負けない賃上げ」の実施を表明していることから、公定価格で運営する医療や介護業界でも物価高騰を上回る賃上げの実現を訴えた。日医は2024年度に新設された「ベースアップ評価料」を可能な限り多くの医療機関で算定できるよう取り組みを進めており、松本会長は石破内閣にはその後押しを求めた。