閉じる

医療・介護ニュース

職場のメンタルヘルス、9月からキャンペーン開始-人材不足解消へ取り組み促す 東京都

2024年08月23日 15:10

印刷

 東京都は、2015年から例年行っている職場でのメンタルヘルス対策の取り組みを促すキャンペーンを9月1日-11月30日に実施する。都では、職場復帰の支援や心の不調に対して早期に対応するだけでなく、メンタルヘルスに問題がみられない人も含めた全ての従業員を対象に対策を行う「ポジティブメンタルヘルス」を推進しており、キャンペーン期間中にはポジティブメンタルヘルスをテーマにしたシンポジウムなどを開催する。【渕本稔】

 シンポジウムは10月17日にオンラインで行う。少子高齢化が進み、医療や介護も含めたさまざまな業界で人材不足が課題となる中、ポジティブメンタルヘルスが企業の生産性向上にどう結びつき、経営戦略としてどのように取り入れるべきかについて産業医らが講演するほか、訪問看護リハビリテーションの事業者など中小企業の取り組みを踏まえたパネルディスカッションを実施する。

 11月26、27日には、経営者や管理監督者、人事労務担当者らを対象とする職場のメンタルヘルス対策に関するオンライン相談会を開催する。メンタルヘルス対策の進め方や利用できる公的支援サービス、個別事例への対応方法などを産業カウンセラーや公認心理師をはじめとする専門家に相談できる。定員は18社で、相談時間は1社当たり40分。

 シンポジウムと相談会への参加は無料で、共に9月2日の午前9時以降に都の「職場のメンタルヘルス対策推進事業」のホームページから申し込める。

 そのほか、キャンペーン期間中に日本生産性本部や東京都労働相談情報センターなど関連団体も各種セミナーを開催する。

 都の担当者は、「人材不足に悩む事業者が多く見られる中、メンタルヘルス対策を適切に行うことで人材を確保し、生産性の向上につなげてほしい」と述べ、職場のメンタルヘルス対策への積極的な取り組みを促している。

出典:医療介護CBニュース