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医療・介護ニュース

学校医確保へ若手への働き掛け提言、日医委員会-都道府県医師会による研修システムを提案

2024年06月06日 14:13

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 日本医師会は5日、学校医の担い手の確保策を盛り込んだ委員会の答申を公表した。学校医の不足や高齢化が進む中、答申では若手医師の担い手を育成する仕組みの整備を求めた。【渕本稔】

 答申は、学校医活動を支える人材の確保や「チームとしての学校」の推進などが柱。日医の学校保健委員会がまとめた。

 学校医活動の担い手を増やすための具体策としては、若手医師や医学生に研修や医学教育を通じて理解を促すことや、学校医活動を行っている医師のモチベーションや活動の質向上につなげるため、「学校医研修会」を開催することを挙げた。

 さらに、子育てなどで休職中の女性医師を掘り起こし、学校医の活動経験のない医師が都道府県の医師会単位で研修を受けられるシステムの整備も提言した。

 また、「チームとしての学校」の推進では、これからの時代を担う子どもたちが健康に育つために皆で見守ることが今まで以上に重要になるとして、「学校薬剤師」や「学校歯科医」だけでなく、整形外科医や、産婦人科医、精神科医など、専門性を持つ多くの医療関係者との連携を呼び掛けた。

 日医で「学校保健」などを担当する渡辺弘司常任理事は5日の定例記者会見で、「学校医は本来やりがいのある仕事だと認識している」と述べた。

 その上で、医学生の興味を早期から促すための具体策として、学校現場に行ったり、学校保健に関する全国大会やブロック大会へ参加したりする「体験型」の機会を設ける考えを示した。

出典:医療介護CBニュース