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医療・介護ニュース

HPVワクチンのキャッチアップ、初回接種が伸び悩み-02年度生まれ1割切る 厚労省

2024年05月23日 14:15

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 子宮頸がんなどの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するHPVワクチンの接種機会を逃した女性への特例として実施している「キャッチアップ接種」が伸び悩んでいる。ワクチンは3回接種するが、全額公費負担での対応は25年3月末までのため、遅くとも9月末までに初回接種を終える必要がある。このため厚生労働省は、夏休みなどのある8月までのタイミングに向けて接種を促す周知・広報活動を強化する。【渕本稔】

 HPVワクチンは2013年4⽉に定期接種化されたものの、接種後に疼痛などを訴える⼥性が相次ぎ、国は接種の積極的な勧奨を差し控えた。22年4⽉に積極的勧奨が再開されたものの、この間にワクチン接種の機会を逃した1997年4⽉2⽇から2008年4⽉1⽇生まれの⼥性を対象に、国はキャッチアップを実施している。

 ただ、22日に開催された厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で報告された22年度の初回接種率は、積極的勧奨を差し控える前と比べると低い。例えば、02年度内に生まれた女性の累積接種率は9.3%で、96年度に生まれた女性の約8分の1だ。このため、厚労省はキャッチアップの接種を促している。

 キャッチアップ接種期間は25年3月末まで。ワクチンは接種回数が計3回必要な2価と4価に加えて、2回の接種で済む9価がある。いずれも初回接種から⼀定期間空けなければならず、9価でも2回⽬の接種までに半年程度空ける必要がある。全額公費負担のキャッチアップ接種を期間内に完了させるためには、初回接種を遅くとも9月末までに済ますことが求められる。

 厚労省は、夏休みなど比較的に時間がとりやすい夏の接種に向けて、自治体などと連携しながら周知・広報活動を重点的に取り組む。

出典:医療介護CBニュース