2024年05月20日 14:35
厚生労働省が実施した「女性活躍に関する調査」によると、医療・福祉分野の企業での部長以上の女性役職者の平均人数は男性の41.9%であることが分かった。他産業を含めた男性比に対する全体での平均人数は12.8%にとどまっており、医療・福祉分野での女性の活躍が目立つ。ただ、女性の従業者数が他の産業に比べて多いことからすると、さらに多くの女性が役職に就いて活躍することができるとの見方もある。厚労省は、女性を管理職登用する際の課題として「自分には無理だ」と思ってしまうアンコンシャス・バイアスの存在を指摘しており、バイアスの解消や女性が管理職として働きやすい職場環境の改善に取り組みたい考えだ。【渕本稔】
調査は、全国の常用労働者30人以上の企業を規模別に「30-99人」「100-299人」「300人以上」に分け、製造業や情報通信業、小売業など16の産業で各層5,000社ずつを抽出。2023年12月14日-24年1月31日にアンケートを実施し、医療・福祉分野からは516社の回答があった。
医療・福祉分野の係長職の平均人数は、男性8.2人に対し女性は13.6人で、女性の方が1.7倍と多かった。課長職は男女共に8.7人だった。全産業では、係長職13.1人、課長職5.9人だった。
一方、部長職では男性6.6人に対し、女性は3.1人と半数以下に減り、役員になると男性3.9人に対し、女性は1.3人と3分の1になった。ただ、他の産業に比べて、医療・福祉分野での部長職以上の女性役職者数は多く、16の産業の中で、女性の登用割合は最も高かった。
厚労省の担当者は、医療・福祉分野での女性の管理職登用の割合は比較的高いとしつつも、「女性の従業員数が多い産業でもあるため、さらに多くの女性が役職に就いて活躍することができると考えている」と話している。
女性を管理職登用する際の課題についての質問では、「本人が昇進を希望しない」が31.7%と最も高かった。次いで▽「管理職に必要な知識や経験、判断力などを有する女性がいない」22.4%▽「仕事と家庭の両立が難しい」15.5%-など。
女性本人が昇進を希望しないという課題について、厚労省では職場にロールモデルとなる人が少なく、「自分には無理だ」というアンコンシャス・バイアスが働いている可能性もあるとし、バイアスを解消するセミナーの開催や、メンター制度の整備、それに伴う事例集やマニュアル作成といった取り組みをさらに推進していく必要があるとの認識を示している。
また、管理職に必要な能力を身に付けるためのキャリア・アップ支援や出産・育児後の女性の職場復帰をはじめ、女性が管理職として働きやすい職場環境の改善を強化していくことで、職場で活躍できる女性を増やしていく方針だという。
調査は、全国の常用労働者30人以上の企業を規模別に「30-99人」「100-299人」「300人以上」に分け、製造業や情報通信業、小売業など16の産業で各層5,000社ずつを抽出。2023年12月14日-24年1月31日にアンケートを実施し、医療・福祉分野からは516社の回答があった。
医療・福祉分野の係長職の平均人数は、男性8.2人に対し女性は13.6人で、女性の方が1.7倍と多かった。課長職は男女共に8.7人だった。全産業では、係長職13.1人、課長職5.9人だった。
一方、部長職では男性6.6人に対し、女性は3.1人と半数以下に減り、役員になると男性3.9人に対し、女性は1.3人と3分の1になった。ただ、他の産業に比べて、医療・福祉分野での部長職以上の女性役職者数は多く、16の産業の中で、女性の登用割合は最も高かった。
厚労省の担当者は、医療・福祉分野での女性の管理職登用の割合は比較的高いとしつつも、「女性の従業員数が多い産業でもあるため、さらに多くの女性が役職に就いて活躍することができると考えている」と話している。
女性を管理職登用する際の課題についての質問では、「本人が昇進を希望しない」が31.7%と最も高かった。次いで▽「管理職に必要な知識や経験、判断力などを有する女性がいない」22.4%▽「仕事と家庭の両立が難しい」15.5%-など。
女性本人が昇進を希望しないという課題について、厚労省では職場にロールモデルとなる人が少なく、「自分には無理だ」というアンコンシャス・バイアスが働いている可能性もあるとし、バイアスを解消するセミナーの開催や、メンター制度の整備、それに伴う事例集やマニュアル作成といった取り組みをさらに推進していく必要があるとの認識を示している。
また、管理職に必要な能力を身に付けるためのキャリア・アップ支援や出産・育児後の女性の職場復帰をはじめ、女性が管理職として働きやすい職場環境の改善を強化していくことで、職場で活躍できる女性を増やしていく方針だという。