2024年04月11日 14:30
日本児童青年精神医学会は、微弱な電流を繰り返し与えて脳を刺激する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法について、未成年者の神経発達症や精神疾患に実施することは適切でないとする声明を出した。【渕本稔】
rTMS療法は、薬物療法で十分な効果が見られない成人のうつ病に対する治療法として2017年9月に承認されている。その一方で、日本精神神経学会が作成した「反復経頭蓋磁気刺激装置療法適正使用指針」(23年9月改訂版)では、18歳未満の若年者に施行するべきではないと明記されている。
同医学会は声明の中で、rTMS療法の施設基準を満たさない医療機関が、発達障害に有効だとし謳い、rTMS療法を未成年者にも勧めている事例があることを指摘。rTMS療法の臨床試験に関する文献を精査した上で、「未成年者に対する有効性と安全性には根拠が乏しい」との見解を示した。
ただし、未成年者の神経発達症や精神疾患に対し、将来的に有効性が確認される可能性までは否定しておらず、「有害事象に十分な対応ができる研究機関で有効性と安全性を検証するしかるべき臨床研究を経ることなく、rTMS療法を実施することは危険性を伴う」と警鐘を鳴らしている。
rTMS療法は、薬物療法で十分な効果が見られない成人のうつ病に対する治療法として2017年9月に承認されている。その一方で、日本精神神経学会が作成した「反復経頭蓋磁気刺激装置療法適正使用指針」(23年9月改訂版)では、18歳未満の若年者に施行するべきではないと明記されている。
同医学会は声明の中で、rTMS療法の施設基準を満たさない医療機関が、発達障害に有効だとし謳い、rTMS療法を未成年者にも勧めている事例があることを指摘。rTMS療法の臨床試験に関する文献を精査した上で、「未成年者に対する有効性と安全性には根拠が乏しい」との見解を示した。
ただし、未成年者の神経発達症や精神疾患に対し、将来的に有効性が確認される可能性までは否定しておらず、「有害事象に十分な対応ができる研究機関で有効性と安全性を検証するしかるべき臨床研究を経ることなく、rTMS療法を実施することは危険性を伴う」と警鐘を鳴らしている。