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医療・介護ニュース

重症小児を搬送する医療用ジェット、試験運航開始-全国の搬送要請に対応 JCCN

2024年04月09日 13:56

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 日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク(JCCN)は、重症の小児患者をドクタージェットで搬送する試験運航を1日、開始した。名古屋空港を拠点に1年間の実施を予定している。【渕本稔】


 ドクタージェットの運航は、北海道で2010年からの12年間に小児患者93例を搬送した実績があるものの、北海道以外では搬送システムが確立されていない。

 JCCNは、全国各地からのドクタージェットの搬送要請に対応する体制を構築し、都市部などに集中するPICU(小児集中治療室)など高度専門医療施設への緊急搬送を促すことを目標に掲げ、試験運航を始めた。

 搬送要請の受付は午前8時45分-午後5時30分とし、「兵庫県立こども病院」(神戸市中央区)や「あいち小児保健医療総合センター」(愛知県大府市)など5施設がメディカルディレクターとして適応判断や搬送可否の判断、搬送先の調整を行う。

 ドクタージェットを要請できるのは、国内の医療機関で診療を行う小児科医や救急医ら。

 国内の医療機関に入院している患者が対象で、▽地域の医療機関では提供できない高度・専門的医療が必要▽高度・専門医療機関に転院して治療を受けることで症状や生命、機能予後の改善を期待できる▽医師による継続的な医学的管理が搬送中に必要▽搬送時間などの制約でこの事業による搬送が適当-を全て満たす必要がある。

出典:医療介護CBニュース