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医療・介護ニュース

日医、被災地に5億6,470万円を支援へ-JMAT派遣の調整支部は本部に集約

2024年03月28日 09:00

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 日本医師会の松本吉郎会長は27日の定例記者会見で、能登半島地震で被災した石川、富山、新潟、福井4県の医師会に総額で5億6,470万6,518円の支援金を寄付することを明らかにした。【渕本稔】

 支援金は、1月11日-2月29日に全国の医師会と医師会員から寄付を受け付けていた。松本氏は多額の支援を得られたことへの謝意を表明し、「被災地の地域医療が一刻も早く復興することを心より願っている」と述べた。

 また、細川秀一常任理事は会見で、能登半島地震への日医災害医療チーム(JMAT)の活動を報告した。26日時点で、1日当たりのチーム数の累計は延べ3,390チーム、派遣者数は1万1,442人になった。

 被災地の状況は発災時に比べて落ち着いてきたといい、石川県金沢市以南をカバーするJMATの派遣調整支部と七尾市や鹿町を所管する能登中部の支部を県庁内の本部に集約した。残る輪島市の能登北部支部も29日に本部に集約する予定。今後は、医師会からの支援金や国からの補助などを組み合わせて通常診療の再開を支援するという。

 細川氏は「今回の災害は多くの教訓を残している」と述べた。陸路の断絶でJMATの派遣だけでなく多くの支援活動に支障が出たため、それへの対策を今後の課題に挙げた。

 将来の災害を想定して今後施行される予定の災害時等船舶活用医療提供体制整備推進法の活用にも言及し、被災地の支援活動を柔軟に行えるように、船舶を多目的に活用できる体制作りを国などに働き掛ける考えを示した。

出典:医療介護CBニュース