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医療・介護ニュース

単身高齢者らの住まい確保 支援の在り方で意見募集-国交省

2023年10月12日 14:50

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 単身高齢者や障害者、生活困窮者といった住まいの確保が難しい「住宅確保要配慮者」への支援の在り方について、国土交通省は国民から意見を募集している。【大月えり奈】

 急速な高齢化に伴い、単身高齢世帯の増加が見込まれることや、コロナ禍で住まいが不安定な人が増えたことなどを背景に、国交省は厚生労働省、法務省と合同で7月に検討会を設置し、住宅政策と福祉政策が一体となった支援の在り方を検討している。 意見を募集しているのは検討の方向性の案についてで、具体的には、▽セーフティネット住宅の拡大への対策として、戸建て空き家、公営住宅ストックを活用▽孤独死や残置物処理など大家の不安を軽減させるための居住支援法人による関与の推進▽住まいと生活支援を一体的に提供する仕組みの推進▽緊急連絡先の確保や家賃債務保証を利用しやすくする環境整備-などについて。20日まで募集する。

 住宅確保要配慮者を巡っては、政府が6月に閣議決定した「骨太方針2023」で、共生・共助社会づくりに向けて支援を強化し、入居後の総合的な生活支援を検討する方針が示された。3省合同の検討会がそれを受けて具体策の議論を始め、高齢者の入居に拒否感を示す貸し主が多いなどの課題が指摘されている。 国交省が2022年度に実施した高齢者(60歳以上)の入居に関する賃貸人の意識調査では、全体の約7割が“拒否感がある”と回答しており、対策が求められている。

出典:医療介護CBニュース