閉じる

医療・介護ニュース

プール熱感染拡大、過去10年の最多更新-4府県で警報レベル

2023年10月10日 17:15

印刷

 のどの炎症や結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱(プール熱)の第39週(9月25日-10月1日)の患者報告数が、過去10年で最多を記録した第37週(9月11-17日)を上回ったことが、国立感染症研究所が10日に公表した速報で分かった。全国的に感染が拡大しており、4府県で警報レベルとなっている。【新井哉】

 第39週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数(小児科定点医療機関約3,000カ所)は、前週比38.2%増の1.81人で、秋田を除く全都道府県で前週を上回っている。

 都道府県別で見ると、福岡(5.73人)、沖縄(4.48人)、大阪(4.24人)、奈良(3.88人)の4府県で警報基準(3.0人)を越えている。

 咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる急性ウイルス性感染症で、のどの炎症や発熱、結膜炎の症状が出る。プールでの感染も多いことから「プール熱」とも呼ばれ、主に夏場に流行する。感染経路は主に接触感染や飛沫感染だが、タオルやドアの取っ手、エレベーターのボタンなど患者が触れたものを介してうつり、保育園、幼稚園、小学校などでの小児の集団発生も少なくない。

出典:医療介護CBニュース