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医療・介護ニュース

東京・品川などの麻疹患者発生「多数と接触機会」-感染研が注意喚起、都内で公共交通機関利用も

2019年10月04日 18:35

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 国立感染症研究所は3日、麻疹(はしか)の発生状況に関する注意喚起をウェブサイトに掲載した。9月20日以降、複数の関東圏の自治体から注意喚起があったことを説明。「感染症発生動向調査および自治体による積極的疫学調査より、これらの複数の麻しん患者が、公共交通機関を広範囲に利用しており、不特定多数の方と接触機会があった」などとしている。【新井哉】

 同研究所は、川崎市と品川区の事例を取り上げている。川崎市が1日に公表した20歳代の女性(ワクチン接種歴不明、海外渡航歴なし)の事例によると、9月28日に同市内の医療機関から麻疹の届け出があった。「感染性期間に不特定多数の方と接触した可能性がある」としている。

 感染性期間に利用した交通機関(9月21-26日)として、JR中央線(東京→御茶ノ水)、JR総武線(御茶ノ水→水道橋など)、JR東海道線(東京→川崎など)、JR京浜東北線(蒲田→川崎など)、東急東横線(中目黒→多摩川など)、東急多摩川線(多摩川→蒲田)を挙げている。

 品川区は2日、東品川4丁目にある三菱総研DCS(品川シーサイドウエストタワー内)で、9月18日から10月1日までの間、8例の麻疹確定例の報告があったと発表。この確定例以外にも8人の有症状者を確認しており、同じフロアで勤務していた300人近くの人に対して健康観察を依頼し、発症を疑う症状が出た場合、麻疹患者との接触歴を事前に医療機関に連絡した上で受診するよう伝えているという。

出典:医療介護CBニュース