厚生労働省は27日、2023年度の厚生労働科学研究費補助金（2次）の公募を始めた。研究課題の1つに「医薬品安全推進にAIを利活用するための指針の策定に向けた研究」を挙げている。AIの適切な利活用を推進し、医薬品の安全管理を向上させる狙いがある。【新井哉】

　厚労省によると、医薬品等の安全対策へのAIの活用については、個人情報の取り扱いなどに関する課題があるため、必要な要件の体系的な整理が求められている。

　今回公募する研究では、国内外の医薬品安全対策におけるAI活用の検討状況を調査したり、分析したりして、医療情報ソースの要件やAIシステムに求められる品質保証、個人情報の取り扱いなどの留意事項を取りまとめる。

　研究費は800万円程度（年間）で、実施期間は23年度から25年度まで。5月2日まで研究計画書を受け付ける。