閉じる

医療・介護ニュース

離島介護サービス、事業所整備助成や外国人活用も-福岡県が離島振興計画案を公表

2023年03月20日 12:10

印刷

 福岡県はこのほど、福岡県離島振興計画(2023-32年度)の案を公表した。この中で医療や介護に関しては、サービスの確保・充実などにより、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていける環境整備に努めることを盛り込んだ。【新井哉】

 計画の対象地域は、福岡、北九州両都市圏沖の響灘から玄界灘にわたる範囲に位置する8島(玄海島、沖ノ島、大島など)の有人離島。人口は1,738人(20年国勢調査)で、年少人口や生産年齢人口は本土と比べて少なく、少子・高齢化が進んでいる。

 計画案によると、主に島外の事業所によって介護サービスの提供が行われているが、人口規模や地域特性から介護サービス提供者の参入が難しいため、提供体制が十分に整っていない状況にある。

 このため、地域の実情を踏まえながら、▽各種サービスの提供に必要な島内外や外国人の介護人材の活用による従事者確保▽介護事業所などの整備に係る助成▽介護サービスの地域間確保の是正-に努める。また、介護職員の職場定着を促進するため、経営者・管理者のマネジメント能力向上や雇用管理の改善など、働きやすい職場づくりを支援する。

 医療については、島で安心して医療を受けられるよう、へき地医療拠点病院や医師会などと連携して支援体制を強化するほか、オンライン診療などの遠隔医療体制の検討を進める。また、離島に居住する妊婦の健康診査受診や分娩時の交通・宿泊費を支援する。

出典:医療介護CBニュース