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医療・介護ニュース

アルコール健康障害、研修で医療関係者の技術向上-富山県が第2期計画の素案公表、連携推進も

2023年03月14日 19:10

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 富山県はこのほど、富山県アルコール健康障害対策推進計画(第2期、2023-27年度)の素案を公表した。内科や救急などの一般医療、専門医療機関の医療従事者に対し、アルコール健康障害が疑われる人へのスクリーニングテストなどの早期介入の手法や適切な対応方法に関する研修を実施し、医療関係者の技術向上と連携体制の構築推進を図る。【新井哉】

 素案によると、成人男性の飲酒習慣者割合(16年の国民健康・栄養調査)の全国平均は33.0%、富山県は38.5%で「全国平均より高い状況」と説明。県内で入院や通院(自立支援医療利用)でアルコール依存症の治療を行っている人は、入院が48人(21年)、通院が186人(同)となっている。

 相談状況については、新型コロナウイルス感染症の影響で、来所・訪問件数は減少しているが、電話相談の件数が増加している。

 素案では、計画の基本的な考え方も提示。基本方針として「医療における質の向上と連携の促進」「誰もが相談できる相談場所と、必要な支援につなげる相談支援体制づくり」などを掲げている。

 また、「アルコール健康障害に関する予防及び相談から治療、回復支援に至る切れ目のない支援体制の整備」を重点目標としており、「かかりつけ医依存症等対応向上研修への参加者数」を増やす目標などを設定している。

出典:医療介護CBニュース