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医療・介護ニュース

介護拠点が少ない離島、サービス基盤整備など図る-愛媛県が計画案を公表、巡回診療支援も

2023年02月28日 19:30

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 愛媛県はこのほど、愛媛県離島振興計画(2023-32年度)の案を公表した。福祉や医療の充実などを積極的に推進し、「今後の離島振興に努める」としている。【新井哉】

 計画案によると、同県は、瀬戸内海、宇和海の広範囲な海域に多数の離島が点在する「全国有数の多島県」で、このうち、離島振興法に基づく離島振興対策実施地域として9地域が指定を受けている。

 離島振興対策実施地域の人口は、1990年の国勢調査では2万6,073人だったが、30年後の2020年には1万1,671人(55.2%減)に激減。高齢化率が54.5%に達するなど、人口減少や高齢化が著しく進行し、活力の低下が懸念されているという。

 計画案では、分野別の「基本方向」を示している。介護・福祉に関しては、▽介護サービス基盤の整備▽介護人材の確保▽地域包括ケアシステムの構築支援▽児童福祉施設の整備-などを挙げている。

 具体的には、離島では、介護拠点が少ないため、各種介護サービスがニーズに応じて適切に提供されるよう、「介護サービス基盤の整備や介護人材の確保を図り、介護サービスを必要とする高齢者等が、住み慣れた地域で安心して愛顔で暮らし続けることができる地域づくりを行う」としている。

 医療に関しては、「新たな情報通信技術の導入や済生丸による巡回診療事業への支援を通して、離島における医療の確保に努める」などとしている。

出典:医療介護CBニュース