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医療・介護ニュース

離島介護サービス、島内人材活用やロボット導入も-北海道離島振興計画案、必要な施設の整備推進

2023年02月20日 13:20

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 北海道はこのほど、北海道離島振興計画(2023-32年度)の素案を公表した。礼文島(礼文町)、利尻島(利尻町、利尻富士町)、天売・焼尻(羽幌町)、奥尻島(奥尻町)、小島(厚岸町)の5地域6島(6町)が対象で、離島地域の自立的発展の促進や生活の安定、福祉の向上、地域間交流の促進を図る狙いがある。【新井哉】

 素案では、介護サービスや医療の現況を取り上げている。それによると、介護サービスについては、訪問看護や訪問リハビリテーションなどの医療系サービスの確保や、介護サービス従事者の不足や高齢化に対応するため、必要な従事者の確保や育成が課題となっている。

 そのため、介護サービス従事者の安定的な確保・育成を図るほか、介護サービス内容の充実や必要な施設の整備を推進する。また、「知識及び技術の習得の促進等を通じた島内の人材の活用、介護ロボットの導入等についても、支援に努める」との方向性を示している。

 医療については、奥尻島に病院や診療所、歯科診療所がそれぞれ1カ所整備されているが、「各島とも医師、看護師などの医療従事者の安定的な確保が課題となっている」と説明。ICTを活用した遠隔医療支援システムにより、本土の中核的な病院との連携強化に努めるなど、広域的な地域医療体制の確立を目指す。

 また、各離島内には産婦人科医がいないため、離島の妊産婦は本土へ通院しなければならず、妊産婦にとって大きな負担となっているため、本土の医療機関への通院費用などの低廉化に向けた取り組みを推進する。

出典:医療介護CBニュース