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医療・介護ニュース

4割が「抗菌薬はウイルスをやっつける」と誤解-AMR臨床リファレンスセンター調査結果

2023年02月08日 17:45

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 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターは7日、抗菌薬(抗生物質)の処方に関する調査結果を公表した。全体の約4割が「抗菌薬はウイルスをやっつける」と誤解していた。【新井哉】

 調査は、全国の20-69歳の過去3年以内にかぜ症状(発熱、のどの痛み、咳、鼻水、くしゃみなど)で医療機関を受診し、お薬手帳で処方薬を確認できた人を対象にインターネットで行われた。有効回答数は400サンプルで、お薬手帳を見ながら最大10種類の処方薬を転記してもらい、調査者(医師)が処方薬の中に抗菌薬が含まれているか確認した。

 かぜ症状で医療機関を受診した際、処方薬の中に実際に抗菌薬が含まれていた人の割合は19.0%、抗菌薬処方について正しく認識していた人の割合は66.3%だった。

 抗菌薬に関する誤解があることも浮き彫りになった。全体の40.0%が「抗菌薬はウイルスをやっつける」と誤解していた。「抗菌薬はかぜ症状が治ったら早くのむのをやめる方がよい」(26.5%)、「抗菌薬は熱を下げる」(24.0%)と誤解していた人も一定数いた。

出典:医療介護CBニュース