三重県は13日、第4次三重県自殺対策行動計画（2023－27年度）の中間案を公表した。全世代に共通する取り組みとして「うつ病などの精神疾患を含む対策」を挙げている。【新井哉】

　中間案では、うつ病に対する基本的対処について、「できるだけ早くうつ病の症状に気づいて医療機関を受診し、適切な治療を受けること」などと説明。「精神疾患へのマイナスイメージや、相談・受診先に関する情報不足等から、なかなか受診につながらない」といった背景を踏まえ、うつ病に関する正しい知識の普及啓発や、早期の相談・受診につなげるための取り組みを行う必要性を挙げている。

　また、うつ病などの精神疾患患者は、身体症状が出ることも多く、かかりつけ医を受診することも多いため、「かかりつけの医師等のうつ病などの精神疾患の理解と対応および患者の社会的な背景要因を考慮して、自殺リスクを的確に評価できる技術の向上および地域における自殺対策や支援策に関する知識の普及を図ることが必要」と指摘している。

　取り組みの方向性も示している。具体的には、かかりつけ医に対し、うつ病などの精神疾患についての研修会を実施するほか、受診可能な医療機関を案内する精神科救急情報センターの運営や24時間の電話相談を実施し、地域で安心して過ごせるよう支援する。