厚生労働省は24日、母子保健法施行規則の一部を改正する省令案を公表した。母子健康手帳について、家族の多様性を踏まえて「両親」の記載を「保護者」に改める。【新井哉】

　母子健康手帳を巡っては、「母子健康手帳、母子保健情報等に関する検討会」が取りまとめた中間報告書で、「父親や家族が記載する欄を増やす等の工夫をすることが適当」との考えを提示。また、家族の多様性を踏まえ、「適切な範囲で『保護者』という表現に改めることが望ましい」としていた。

　省令案によると、「両親」の記載を「保護者」に改めることに加え、父親の育児参画促進などの観点から、父親や周囲の人が記載する欄を増やす。また、産後ケア事業や地域の子育てに関する相談機関（子育て世代包括支援センターなど）に関する記録欄を追加。「検査の記録」欄にも、精密検査などを促す趣旨の記載を追記する。12月下旬に公布し、2023年4月1日に施行する予定。