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医療・介護ニュース

手足口病が3週連続増、10都道県で警報基準値超-2019年の大流行以降で最多の患者報告数

2022年09月13日 12:10

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 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の全国の患者報告数が3週連続で増加し、10都道県で警報基準値を超過していることが13日、国立感染症研究所が公表した8月29日から9月4日までの1週間(第35週)の患者報告(小児科定点医療機関約3,000カ所)で分かった。【新井哉】

 この週の全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約12.7%増の3.74人で、2019年の大流行以降で最も多い。都道府県別では、山形(17.52人)、宮城(10.48人)、福島(7.52人)、北海道(6.4人)、静岡(6.31人)、長野(5.98人)、東京(5.58人)、神奈川(5.4人)、埼玉(5.33人)、秋田(5.21人)で警報基準値(5.0人)を超えている。

 山形県感染症週報(第35週)では、県内で手足口病の流行が続いていることを説明。「治った後も長い期間ウイルスが排出されるので、手洗いの徹底が重要」としている。また、県衛生研究所の検査(8月31日現在)で、手足口病患者3人からコクサッキーウイルスA6が分離・検出されたことを取り上げている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース