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医療・介護ニュース

今季のインフルエンザ、明確なピーク形成されず-厚労省・感染研、定点報告は「非常に低調」

2022年08月24日 20:30

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 厚生労働省と国立感染症研究所は、今シーズン(2021年9月6日から22年5月1日まで)のインフルエンザの情報をまとめ、公表した。インフルエンザ定点サーベイランスについては、前シーズンと同じように「報告は非常に低調」と指摘。全国的な流行開始の指標を上回らず、明確なピークが形成されなかったという。【新井哉】

 感染症発生動向調査に基づき、疫学的・ウイルス学的観点から公衆衛生上有用と思われる知見をまとめたもので、インフルエンザの定点医療機関(約 5,000 カ所)や基幹定点医療機関(約500カ所)のサーベイランスなどを取り上げている。

 例えば、入院サーベイランス(基幹定点医療機関)では、22年の第17週までの累積報告数は、前年の同じ週までと同様に「例年と比較し男女共に少ない状況」と指摘。週別の報告についても、20年第36週以降、週当たりの報告数が20例を超えることはなかったという。

 また、報告では、世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症や、その流行に対する個人の行動や公衆衛生上の対応により、「インフルエンザの発生動向や関連する指標への影響が生じていた可能性があり、その解釈に注意が必要である」との見解を示している。

出典:医療介護CBニュース