閉じる

医療・介護ニュース

手足口病が12週連続増加、4県で警報基準値超過-42都道府県で前週上回る

2022年08月09日 13:45

印刷

 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者報告数が12週連続で増加していることが9日、国立感染症研究所が公表した7月25日から31日までの1週間(第30週)の患者報告(小児科定点医療機関約3,000カ所)で分かった。【新井哉】

 この週の全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約40.7%増の3.01人。42都道府県で前週の報告数を上回っている。都道府県別では、新潟が13.5人で最も多く、以下は、千葉(7.67人)、群馬(6.19人)、埼玉(6.06人)、東京(4.75人)、福井(4.52人)、秋田(4.35人)、神奈川(4.27人)、静岡(4人)、広島(3.93人)、長野(3.77人)などの順。新潟、千葉、群馬、埼玉では警報基準値(5.0人)を超えている。

 新潟県感染症情報(週報速報版、第30週)では、例年よりも高い水準で推移していることを取り上げ、「引き続き十分な注意が必要」と指摘。千葉県結核・感染症週報(第30週)でも「県内では大きな流行状況が続いており、感染予防として手洗いの励行等が重要」と説明している。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース