東京都病院経営本部はこのほど、都立広尾病院（渋谷区）などの整備事業について、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」（PFI法）の規定により、特定事業として選定すると発表した。【新井哉】

　病院経営本部によると、PFI手法で事業を実施することについて、設計や建設、維持管理、運営の4つの業務を包括して民間事業者に委ねることに加え、ライフサイクルコストを考慮した設計が可能となり、従来の分離分割発注方式よりもコストの縮減が図れる。都が直接実施する場合と比較して、財政負担額を2.2％程度縮減することが期待できるという。

　広尾病院については、敷地内で現在の診療規模・機能を維持しつつ、既存の建物などを解体しながら、段階的に建て替えを進める。

　広尾病院の病床数は、一般396床、精神30床（いずれも医療法許可病床）で、災害拠点病院や労災保険指定医療機関、指定自立支援医療機関（精神通院医療）、臨床研修病院、へき地医療拠点病院などに指定されている。