日本医師会の松本吉郎氏（現常任理事）が24日、東京都内で記者会見を開き、役員改選に伴い6月に投開票が行われる会長選への立候補を表明した。松本氏は、「国民や政財界の信頼が低下する中で、信頼を取り戻さなければならない時期に来ているのではないかと考えた」などと述べた。【松村秀士、兼松昭夫】

　現職の中川俊男会長からは当初、副会長への就任を打診されていたが、翻意した。松本氏は会見で、「多くの会員の先生方から出馬を促された」などと説明した。これまでに東北医師会医連合会、関東信越医師会連合会、近畿医師会連合、中部医師会連合、九州医師会連合会が松本氏を支持しているという。

　日医の会長選は20日に公示された。立候補は6月4日の午後5時に締め切り、役員改選は25日に行われる。現職の中川俊男会長は不出馬を表明していて、ほかに立候補がなければ松本氏の会長就任が8日の時点で事実上、決まる。

　松本氏は浜松医科大医学部を1980年に卒業し、医療法人松本皮膚科形成外科医院を88年に開設した。大宮医師会長に2014年6月就任し、16年6月から現職。