2019年09月02日 17:40
「自殺は防ぐことができる死であり、中でも子どもの自殺対策については、引き続き重要な課題である」。厚生労働省が8月30日に示した、「健やか親子21(第2次)」の中間評価に関する検討会(座長=五十嵐隆・国立成育医療研究センター理事長)の報告書案は、このような課題があることを挙げ、医療機関や行政機関などによる多職種連携を進めて対応していく必要性を示している。【新井哉】
今回の中間評価は、これまでの5年間の取り組みの状況を踏まえ、目標の達成状況やさまざまな取り組みに関する評価を行い、その評価結果を母子保健分野のさらなる取り組みに反映させていく狙いがある。「学童・思春期から成人期に向けた保健対策」は基盤課題の1つに位置付けられている。
報告書案では、10代の自殺死亡率について「ベースライン値と比較して、10-14歳は増加、15-19歳は減少した」と指摘。「成人を含む全体の自殺死亡率は一時期に比べて相当改善された一方で、子どもの自殺については深刻な状態にある」としている。
こうした状況などを踏まえ、学童期からの対策だけでなく、親を含む家族のこころの問題への支援の必要性を挙げ、「医療機関、行政機関、教育機関、民間機関における多職種の連携を、地域資源を活用して進めていくことが必要である」との見解を示している。
「健やか親子21」は、20世紀の母子保健の取り組みの成果を踏まえ、関係者、関係機関・団体が一体となって母子保健に関する取り組みを推進する国民運動計画で、計画期間(2001-14年)の終了時に最終評価と次の計画の検討を行い、15年から第2次の計画を開始した。各基盤課題と重点課題の指標については、「健康水準の指標」「健康行動の指標」「環境整備の指標」の3段階に整理し、目標を掲げる52の指標と28の参考指標を設定していた。
今回の中間評価は、これまでの5年間の取り組みの状況を踏まえ、目標の達成状況やさまざまな取り組みに関する評価を行い、その評価結果を母子保健分野のさらなる取り組みに反映させていく狙いがある。「学童・思春期から成人期に向けた保健対策」は基盤課題の1つに位置付けられている。
報告書案では、10代の自殺死亡率について「ベースライン値と比較して、10-14歳は増加、15-19歳は減少した」と指摘。「成人を含む全体の自殺死亡率は一時期に比べて相当改善された一方で、子どもの自殺については深刻な状態にある」としている。
こうした状況などを踏まえ、学童期からの対策だけでなく、親を含む家族のこころの問題への支援の必要性を挙げ、「医療機関、行政機関、教育機関、民間機関における多職種の連携を、地域資源を活用して進めていくことが必要である」との見解を示している。
「健やか親子21」は、20世紀の母子保健の取り組みの成果を踏まえ、関係者、関係機関・団体が一体となって母子保健に関する取り組みを推進する国民運動計画で、計画期間(2001-14年)の終了時に最終評価と次の計画の検討を行い、15年から第2次の計画を開始した。各基盤課題と重点課題の指標については、「健康水準の指標」「健康行動の指標」「環境整備の指標」の3段階に整理し、目標を掲げる52の指標と28の参考指標を設定していた。