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医療・介護ニュース

高齢者入院が高い値で推移「多くの人手を要する」-東京都がコロナモニタリング会議の専門家意見公表

2022年03月11日 14:00

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 東京都は10日、新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(第82回)の「専門家によるモニタリングコメント・意見」を公表した。入院患者について、「60代以上の割合が約74%と、高齢者の入院患者数及びその割合が高い値で推移しており、医療機関は多くの人手を要するようになっている」と指摘。高齢者層の重症患者数も多く、「その動向に警戒する必要がある」としている。【新井哉】

 コメント・意見では、現在の新規陽性者数の増加比約88%が継続すると、「1週間後には0.88倍の約8,254人/日の新規陽性者が発生すると推計される」と説明。今週の入院率(2.8%)で試算すると、「新たに約1,618人の入院患者が発生すると推計され、その時点で入院中の患者数と合計すると、入院患者数は現在の高い水準が継続する可能性がある」としている。

 一般病床の満床が継続していることに加え、マンパワー不足が常態化しており、「救急患者の入院受入れが極めて困難な危機的状況が続いている」と指摘。重症患者に準ずる患者も高い値で推移していることなどを取り上げ、「重症患者数は新規陽性者数の増加から少し遅れて増加し、その影響が長引くことを踏まえ、オミクロン株の特性を踏まえた重症者用病床使用率の推移を注視する必要がある」としている。

 また、歓送迎会や卒業パーティー、お花見などの年度末前後のイベントによる人の移動・接触機会の増加やオミクロン株BA.2の影響で増加比が上昇すれば、「感染が再拡大する恐れがある」と説明。無症状や症状の乏しい感染者からも、感染が広がっている可能性があることにも触れ、「症状がなくても感染源となるリスクがあることに留意して、日常生活を過ごす必要がある」としている。

出典:医療介護CBニュース