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医療・介護ニュース

「医療、福祉業」で知的障害者に性的虐待も-厚生労働省が通報・届出件数や事例を公表

2019年08月29日 18:15

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 厚生労働省は28日、2018年度の使用者による障害者虐待の状況などを公表した。通報・届出のあった事業所数は前年度比11.7%増の1656事業所だった。虐待の事例も明らかにしており、「医療、福祉業」の知的障害者のケースでは、同僚から性的虐待を受けていたため、労働局が事業主に対し、再発防止策について指導を行ったという。【新井哉】

 厚労省によると、虐待が認められた障害者数は、前年度比31.2%減の900人。障害種別の割合については、知的障害が47.4%、精神障害が28.9%、身体障害が18.5%、発達障害が4.1%、その他が1.1%となっている。

 障害者虐待の具体的な事例も取り上げている。「医療、福祉業」で同僚から性的虐待を受けていた知的障害者のケースでは、匿名の通報があり、労働局が事業主に事情を聴いたところ、身体的な接触などに関する通報内容は事実で、防止措置などの対応は行っていないことを認めた。

 また、「製造業」の精神・知的障害者のケースでは、最低賃金額未満の賃金だったため、最低賃金法第4条違反として是正勧告を行ったという。

出典:医療介護CBニュース