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医療・介護ニュース

見守りセンサーで介護士の多重業務に優先順位-テクノエイド協会が介護ロボットフォーラム

2022年01月26日 18:30

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 介護ロボットや福祉用具の開発促進、普及活動に取り組むテクノエイド協会は26日、「介護ロボット全国フォーラム」を開いた。介護ロボットの活用事例などを通じて、有効性に対する理解を深めた。【川畑悟史】

 フォーラムでは、同協会の福祉用具・介護ロボット実用化支援事業でモニターとして参加した事例の紹介があった。

 スミリンケアライフが運営する介護付有料老人ホーム「ドマーニ神戸」(神戸市垂水区)は、ベッドマットの下に見守りセンサーを置き、施設事務所の端末で利用者の行動を把握。利用者がベッドの上で体動したり、室内で立っていたりする状態がタブレット端末やスマートフォンからも確認できるため、多重業務を抱える介護士は訪室の優先順位をつけやすいという。センサーは介護記録ソフトとも連携しているため、「睡眠の質をデータ化し、リハビリの強度を検討できた」(福本順子センター長)と、科学的介護にも貢献している点を強調した。

 また、富山県氷見市でサービス付き高齢者向け住宅などを運営する来夢も、見守り機器を設置。夜間に、職員がモニター上で利用者のセンサー反応を確認し、臨時訪室したところ居室内での転倒を見付け、救急搬送したケースなどを紹介した。同社の矢代虎太郎氏は、「人手不足の中、IoT、ICTを使って省ける仕事はとことん省き、本来、人が行うべき介護の部分に、もっと時間をかけるべき」だと訴えた。

出典:医療介護CBニュース