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医療・介護ニュース

「介護事業者の大同団結を」介事連・斉藤理事長-V字型の総合型サービスへ、原点回帰が求められる

2021年12月13日 17:45

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 厚生労働省・老健局認知症施策・地域介護推進課長の笹子宗一郎氏は、7日に行われた全国介護事業者連盟(介事連)の東北支部設立総会・記念講演で、介護事業者は科学的介護情報システム「LIFE」の活用によって、「いかにエビデンスベースの介護サービスを提供していただけるか、今後さらに厳しく問われる時代になってくる」などと話した。【齋藤栄子】

 笹子氏は、介護サービス情報公表システムを活用した、電子申請システムの構築についても説明。標準的な申請様式などをシステム上に置き、ダウンロードしてオンラインで申請すると地方公共団体の総合行政ネットワーク「LGWAN」に直接届くよう、現在、改修が行われているとした。標準様式を使うことによりローカルルールが低減され、転記ミス、返戻のリスクが大幅に軽減される。2022年度より運用を開始する予定だという。 さらに、居宅介護支援事業所と介護サービス事業所間でのケアプラン等の共有についても、「ケアプランデータ連携システム」の構築への取り組みが政府で進んでいて、22年度のなるべく早い時点での運用開始を目指していると笹子氏。文書の標準化と電子化などを強力に推し進めると話した。 介事連・理事長の斉藤正行氏も講演に立ち、介護業界は、「今まさに大きな転換点。ターニングポイントを迎えている」と話した。21年度介護報酬改定で掲げられた5つの横断的テーマに、「次の大改革に向けたエッセンスがたくさん散りばめられている」とし、その一つとして自立支援・重度化防止を挙げた。 今後は、リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養も含めたトータルな取り組みが必要で、機能訓練だけに特化してやっていては駄目だと斉藤氏は説明した。LIFEにより、高齢者の状態を把握し、何をもって高齢者の状態が改善したのか、エビデンスに基づいた介護が重要視される。また、21年度改定で書類の一体化が進んだが、「書類が一体になるということは、先々には加算自体が一体になってくる」ため、大改革に向けた助走だと斉藤氏は強調した。 一方、介護保険制度がスタートした当時は、総合型サービスが求められたが、競争激化により専門サービスに特化する差別化が進んだ。今はもう一度、原点回帰で総合型が求められるようになり、LIFEを活用した科学的な介護に取り組みつつも、ウイングを広げるように、特徴をしっかりとつくるV字型の事業所づくりが、これからの生き残り戦略になるだろうとの考えを斉藤氏は示した。 斉藤氏は、コロナ禍が一定の収束を迎えていくであろう、24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定では、財政再建が強烈に叫ばれることになるとの見方から、社会保障費の抑制という議論になっていくのは間違いなく、今こそ介護事業者の大同団結により、「大きな塊になって国に声を届けていくことが必要だ」などと話した。

出典:医療介護CBニュース