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医療・介護ニュース

手足口病が8週連続増加、6県で警報基準値超-感染した場合は注意深く観察し合併症に注意を

2021年10月19日 12:45

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 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者報告数が8週連続で増加していることが19日、国立感染症研究所が公表した4日から10日までの1週間(第40週)の患者報告(小児科定点医療機関約3000カ所)で分かった。【新井哉】

 この週の全国の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比34.2%増の1.53人。都道府県別では、大分(14.11人)、福岡(11.59人)、佐賀(8.74人)、宮崎(6.06人)、山口(5.3人)、熊本(5.22人)で警報基準値(5.0人)を上回っている。

 主に九州で流行が本格化しており、患者報告数が増加傾向の県は注意を呼び掛けている。福岡県感染症発生動向調査感染症週報(40週)では、ほとんどの場合、軽症で治るが、「髄膜炎、脳炎、心筋炎など重症化する場合」もあると指摘。感染した場合には経過を注意深く観察し、合併症に注意をする必要性を挙げている。また、予防のためには、「日ごろから流水と石けんでしっかりとした手洗いをすることが大切」としている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

出典:医療介護CBニュース